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映画監督

私の紅衛兵時代―ある映画監督の青春 (講談社現代新書)

『理不尽で残酷な時代が詩のように描かれています。』
著者は文革時代に辛酸をなめ、毛沢東死亡、文革の終焉という不幸中の幸にめぐまれ北京映画学院に入学、卒業。中国内というより国際的に高い評価を受け、今は米国に住む。文革時代は肉親を裏切ってでも力の強い集団に属していなければ生きていけない酷い世界。これなど北朝鮮で処刑するのに肉親に投石させて殺すのを思い出させる。私的な裁判、制裁、鬱憤を晴らすかのような破壊、暴行行為、これを止めるどころか煽る毛沢東、林彪。国の幹部でも紅衛兵でも明日の保証はない。1人毛沢東が専制暴君。毛沢東は農民の出身、リーダーになっても所詮は農村のユートピアが夢そして知識人は嫌い。ポルポト政権そっくり。
文革時代の前の1960年初めに3000万人近くが餓死し、これに続く文革でも多数の死者がでた。知識人も文化も伝統普遍的な価値も皆破壊した。多数の知識人もそうでない人も無実の罪や迫害によって絶望に追い込まれ死んでいった。
これを読んで感じるのは、中国では命の尊さについて日本よりうんと軽んじられている。
法治の精神がない。不満や鬱憤を破壊活動、傷害殺人へと結びつける多数の暴徒がどこにもいる。これは2005年の日本に対する暴動にも表れている。
これらに関連しては「わが祖国中国の悲惨な真実」(陳恵運)のレヴューを2007・1・8に書きましたのでご覧ください。
雲南省に下放されていた時代の自然とのふれあいと詩的な表現ちょっとだけホッとします。
そしてこれからの時代は知識と能力がどの国でもますます重要視されていくのが分かります。

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