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学者

学者のウソ [ソフトバンク新書]

『得意満面にエリートの「ウソ」をぶった切る本』
世の中には不合理や理不尽が沢山ある。
それらの中には「ウソ」と表現されてしかるべきものもあるだろう。
だが,少し視点を高いところに移動させると,それらは公平性や民主的な決定機構や社会的要望と表裏一体であることがたびたび判明する。
そして,社会人たちは不合理や理不尽を酒場の愚痴にはしても,自分には仕方が無いものと受け止め,偉くなったあかつきにはどうにかその部分を正そうと願いながら日々を過ごしていることがほとんどである。

著者には不合理や理不尽をそのままにしておくという発想はない。
気がついた「バカだ」,「ウソだ」は徹底的に暴かねばならない。
それが本書である。
世の中では官僚や財界人のエリート批判は進んでいるけど,学者やマスコミはまだ意味無く信用されているようであるので,そこの欺瞞を晴らそうというのが趣旨である。
話は行政の審議会や学者の倫理,ゆとり教育,はてまたフェミニズムにみられる「非科学的」言辞,マスコミと広告の癒着と幅広く展開してゆく。
あまりに幅が広いためひとつひとつの議論が荒く,容易に突っ込みを受けてしまうところが散見されるのはご愛嬌。
著者が主張する言論責任保障制度による,責任の明確化と言説の評価もその実用性には疑問を感じた。評価者が集団的に悪意を行使するという可能性は高いだろうし,自らその対象となることを希望する論者は非常に少ないだろう。

エリートを糾弾することによって他山の石とする目的で著したとお考えなのでしょうが,あまりの著者の得意満面さに,「東大生」から早く卒業したら良いのにと正直なところ思ってしまいました。

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