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中川翔子

墓場鬼太郎 第一集 (初回限定生産版)

『漫画が動いてる』
OPは電気グルーヴによるテクノが鳴り響き、貸し本時代の漫画の絵にポップで派手な色彩が付け加えられ、漫画のフキダシと台詞がセンス良く使われている。集中線と擬音も効果的に用いられていた。止まっている絵をつなぎ合わせているだけなのに、演出の仕方と曲のテンポで妙な躍動感と妖しさが画面から伝わってきて驚いた。現代風のOPから一変、昭和30年代の臭い漂う画面からは、金と女の子のことばかり考えている鬼太郎がひょっこりと顔を出してくる。私が子供の頃から見てきたヒーロー像の鬼太郎とは著しくかけ離れていた。人間のことを大切に思っていた鬼太郎ではなく、人間のことなんてどうでもいい幽霊族の生き残りとしての鬼太郎がそこにはいた。でもこの鬼太郎こそ人間らしいと私は思った。大抵の男は金と女の子には目がなくて、他人のことなんて案外どうでもいいと思っている。この作品の鬼太郎からそういう人間臭さが染み出ている。一昔の言葉遣いを発しながら、意地汚くて、ドジばっかり踏んで、人にポカスカ殴らてばかりの全然強くない鬼太郎は、ヒーローの鬼太郎よりも愛着がわく。映像のクオリティも高いし、ケチを付ける所が少ない、ノイタミナ枠の東映アニメーション作品は本当によく出来ている。

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