『苦痛を乗り越えるには』かなり、苦痛な本です。というのは漱石が闘病生活をしている姿を彼自身が淡々と記述しているからなのです。しかしそこには、なにかぼんやりとした救済が漂っています。血を吐いたり転院したり、そんな苦しいことばかりなのに、どこかひょうひょうとしているのは、彼の語り口のせいなのか性格なのか、僕にはわかりません。ただ、僕はなんだか救われてしまいました。何ででしょうね。